カメラは精密機械である。すなわち,きわめて高価なものであった。大人たちが大切そうに使うカメラに,子どもたちが憧れを感じるのは,当然のことである。そんな子どもたちのために,「おもちゃカメラ」は存在した。「おもちゃカメラ」は,安価であり,そのしくみは簡便なものである。しかし,写真を撮ることができる。そこに大きな意味がある。
「おもちゃカメラ」は,安くなければならない。だから,品質や性能にかなりの妥協が見られる。ところが,実際に「おもちゃカメラ」で写真を撮ると,その低品質・低性能がかえって「味のある表現」になると注目する人もある。
どちらかといえば低品質・低性能で企画されていた商品であっても,その範囲内で最大限の努力がされているものであれば,きちんと撮ると予想外の高描写を得られることもある。そのようなカメラは,たとえ見た目や販売価格が駄菓子屋さんで売られていそうな雰囲気のものであっても,一律に「駄カメラ」などとよばれる筋合いのものではないだろう。
ここでは,そういう「おもちゃカメラ」(あるいは「おもカメ」「トイカメラ」ともよばれる)を紹介する。ただし,「単なる安物のカメラ」との間に明確な線を引くことは難しい。したがって,私の主観で「おもちゃカメラ」として紹介したいものをとりあげた。反論はあるかもしれないが,分類上の便宜的なものとしてご容赦いただきたい。
135フィルム用トイカメラ
「おもちゃ」であっても,「カメラ」である。現在,「ふつうのカメラ」といえば,「135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)」にライカ判(36mm×24mm)の画像を記録するタイプのカメラだ。だからトイカメラも,ライカ判のものが主流となるべきなのである。実際,このタイプのカメラを見かけることは,少なくないだろう。
「トイカメラはふつうのカメラじゃない」と主張したいなら,「ふつうのカメラ」があまりやらないことをやっているカメラが楽しい。多数のレンズをもち,1コマに小さな多くの画像を記録するタイプのカメラは,遊び心に富んでいる。この種のカメラには,分割された多数の画像を記録するものと,動きを分割して記録するもの(「サンプラー系」とよばれることもあるようだ)とがある。なお,ステレオカメラは別項にて扱う。
135フィルム以外用のトイカメラ
現在,一般的によく見かける,135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)以外にも,さまざまな規格のフィルムが使われているし,また,かつてそれ以上の種類の規格のフィルムが使われてきた。「おもちゃカメラ」の世界でも,さまざまなフィルムにあったカメラが存在している。また,子どもたちが「写真の実験」をすることを名目にしたような「おもちゃ」も存在したようだ。
カメラは子どものあこがれ
カメラは精密機械である。すなわち,きわめて高価なものであった。大人たちが大切そうに使うカメラに,子どもたちが憧れを感じるのは,当然のことである。そんな子どもたちのために,「おもちゃカメラ」は存在した。「おもちゃカメラ」は,安価であり,そのしくみは簡便なものである。しかし,写真を撮ることができる。そこに大きな意味がある。
トイカメラは,きれいに写らないから楽しい?
「おもちゃカメラ」は,安くなければならない。だから,品質や性能にかなりの妥協が見られる。ところが,実際に「おもちゃカメラ」で写真を撮ると,その低品質・低性能がかえって「味のある表現」になると注目する人もある。
トイカメラは,そもそもきれいに写らない?
どちらかといえば低品質・低性能で企画されていた商品であっても,その範囲内で最大限の努力がされているものであれば,きちんと撮ると予想外の高描写を得られることもある。そのようなカメラは,たとえ見た目や販売価格が駄菓子屋さんで売られていそうな雰囲気のものであっても,一律に「駄カメラ」などとよばれる筋合いのものではないだろう。
バラエティ豊かな「おもカメ」たち
ここでは,そういう「おもちゃカメラ」(あるいは「おもカメ」「トイカメラ」ともよばれる)を紹介する。ただし,「単なる安物のカメラ」との間に明確な線を引くことは難しい。したがって,私の主観で「おもちゃカメラ」として紹介したいものをとりあげた。反論はあるかもしれないが,分類上の便宜的なものとしてご容赦いただきたい。
135フィルム用トイカメラ
ライカ判「トイカメラ」
「おもちゃ」であっても,「カメラ」である。現在,「ふつうのカメラ」といえば,「135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)」にライカ判(36mm×24mm)の画像を記録するタイプのカメラだ。だからトイカメラも,ライカ判のものが主流となるべきなのである。実際,このタイプのカメラを見かけることは,少なくないだろう。
おもちゃのカメラくん
Daiso / Camera-kun
学研「大人の科学マガジン」付録二眼レフカメラ
Gakken / GakkenFlex
ホルガ 135
Lomography / HOLGA 135
ピエールカルダン ハンディカメラ
(maker unknown) / PierreCardin HandyCamera
フォーカス35 SC911
(maker unknown) / FOCUS35 SC911
MF-7000DV
(maker unknown) / MF-7000DV
ぷよぷよカメラ
BANPRESTO / PUYOPUYO Camera
イワトビペンギン キャラクタプリントカメラ
BANPRESTO / IWATOBI PENGUIN Character Print Camera
「君しかいらない」カメラ
SHUEISHA / KIMISHIKA IRANAI Camera
メイカイST
TOGODO / MEIKAI ST
多レンズカメラ/連写カメラ
「トイカメラはふつうのカメラじゃない」と主張したいなら,「ふつうのカメラ」があまりやらないことをやっているカメラが楽しい。多数のレンズをもち,1コマに小さな多くの画像を記録するタイプのカメラは,遊び心に富んでいる。この種のカメラには,分割された多数の画像を記録するものと,動きを分割して記録するもの(「サンプラー系」とよばれることもあるようだ)とがある。なお,ステレオカメラは別項にて扱う。
ロモグラフィ ポップ9
Lomography / POP9
フジ 連写カルディアByu〜n
FUJI / RENSHA CARDIA Byu-n
グラフィック35
(maker unknown) / Graphic35
135フィルム以外用のトイカメラ
現在,一般的によく見かける,135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)以外にも,さまざまな規格のフィルムが使われているし,また,かつてそれ以上の種類の規格のフィルムが使われてきた。「おもちゃカメラ」の世界でも,さまざまなフィルムにあったカメラが存在している。また,子どもたちが「写真の実験」をすることを名目にしたような「おもちゃ」も存在したようだ。
ダイアナ+(プラス)
Lomography / Diana+
ダイアナ F+ ミスター・ピンク
Lomography / Diana F+ Mr. Pink
ホルガ 120SF
Lomography / HOLGA 120SF
フユネコカメラ
PowerShovel / Fuyuneko Camera
ハリネズミカメラ
PowerShovel / Harinezumi Camera
ドナルドダックカメラ
Herbert George / Donald Duck Camera
ホビージュニアカメラ
Daishin Seiki / HOBBY JUNIOR camera
東郷堂 プリンスルビー
TOGODO / PRINCE RUBY
学研「6年の科学」1977年9月号付録 教材カメラ
Gakken / education-kit camera