キヤノン

イオス 10D

Canon / EOS 10D

 キヤノンEOSシリーズのディジタル一眼レフカメラは,1995年に発売された,Canon EOS DCS 1とCanon EOS DCS 3にはじまる。Canon EOS-1NとKodakのディジタルバックを合体させたようなもので,Nikon F90XとKodakのディジタルバックを合体させたKodak DCS 460と同じような位置づけの製品だったといえる。一般の人が趣味のために買えるような価格のものではなく,130万画素タイプのCanon EOS DCS 3が198万円,600万画素タイプのCanon EOS DCS 1が360万円もするものだった。
 その後,1998年に発売されたCanon EOS D2000,Canon EOS D6000も同様に高価なものであったが,2000年に発売されたCanon EOS D30は撮像素子の画素数が325万画素ながら358,000円という価格になり,ようやく一般の人にも手が届くようになったといえる。さらに2002年には,撮像素子の画素数が630万画素になった,Canon EOS D6000が358,000円で発売されている。
 そして2003年に,Canon EOS 10Dが発売された。オープン価格とされ,20万円を下回る価格でも販売されるようになった。一般の人にとっても,ディジタル一眼レフカメラが身近に感じられるようになったのである。Canon EOS 10Dは,Nikon D100やNikon D70などとともに,ディジタル一眼レフカメラの普及に大きく貢献した,歴史的に重要な機種の1つである。

Canon EOS 10D, No.0510203921
撮像素子タイプ22.7mm×15.1mm (APS-Cサイズ) CMOSセンサ RGB原色フィルタ 撮像素子画素数650万画素
記録画素数最大 3072ピクセル×2048ピクセル
レンズキヤノンEFマウント
シャッター速度B, 30〜1/4000秒 露出マルチモードAE
記録メディアコンパクトフラッシュ
電源専用リチウムイオン電池 BP-511 / BP-512
発売2003年3月