日本のメーカーでははじめての,ミノックス用フィルムを使うカメラである。ミノックスと同様に,カートリッジにおさめられた幅9.5mmのフィルムに,8mm×11mmの画像を記録するようになっている。 撮影用レンズは18mm F2.8のものが搭載されているが,固定焦点になっており,ピント調整はできない。 露出調整は,マニュアル操作のプログラム露光になっている。カメラにはセレン光電池を使用する露出計が内蔵されており,この指針にあうようにダイアルをまわすと,適切な絞りとシャッター速度の組みあわせが得られるようになっている。自動露出ではないマニュアル操作のプログラム露光は,Konica LやFUJICA ST-Fなど例が少ないが,YASHICA ATORONではB(バルブ)が使えるようになっているところが,おもしろい。 レンズ部には黄色フィルタが内蔵されており,レバー操作で簡単に出し入れが可能である。 巻き上げとシャッターのチャージは,底面のレバーを引くことでおこなう。 小型のフラッシュバルブを装着できる専用のフラッシュガンが用意されており,カメラ本体と一体化させることができる。 日本カメラショー「カメラ総合カタログvol.32」(1968年)を参照すると,専用のオプション品として,三脚,ライトアングルファインダー(前を向いたまま横を写せるもの),クローズアップレンズ,現像タンク,引き伸ばしレンズなどがラインアップされており,システムとしても充実している。
固定焦点でピントの中心は数m先にあるようだが,日中の撮影では絞り込むため,遠景もなんとか被写界深度にはいっているようだ。だが,そこに写った文字を読み取ることは困難である。歪曲や周辺減光が目立たない素性のよいレンズと思われるが,解像度については期待できない。
日本のメーカーでははじめての,ミノックス用フィルムを使うカメラである。ミノックスと同様に,カートリッジにおさめられた幅9.5mmのフィルムに,8mm×11mmの画像を記録するようになっている。
撮影用レンズは18mm F2.8のものが搭載されているが,固定焦点になっており,ピント調整はできない。
露出調整は,マニュアル操作のプログラム露光になっている。カメラにはセレン光電池を使用する露出計が内蔵されており,この指針にあうようにダイアルをまわすと,適切な絞りとシャッター速度の組みあわせが得られるようになっている。自動露出ではないマニュアル操作のプログラム露光は,Konica LやFUJICA ST-Fなど例が少ないが,YASHICA ATORONではB(バルブ)が使えるようになっているところが,おもしろい。
レンズ部には黄色フィルタが内蔵されており,レバー操作で簡単に出し入れが可能である。
巻き上げとシャッターのチャージは,底面のレバーを引くことでおこなう。
小型のフラッシュバルブを装着できる専用のフラッシュガンが用意されており,カメラ本体と一体化させることができる。
日本カメラショー「カメラ総合カタログvol.32」(1968年)を参照すると,専用のオプション品として,三脚,ライトアングルファインダー(前を向いたまま横を写せるもの),クローズアップレンズ,現像タンク,引き伸ばしレンズなどがラインアップされており,システムとしても充実している。
Yashica ATORON, ACROS
Yashica ATORON, ACROS
固定焦点でピントの中心は数m先にあるようだが,日中の撮影では絞り込むため,遠景もなんとか被写界深度にはいっているようだ。だが,そこに写った文字を読み取ることは困難である。歪曲や周辺減光が目立たない素性のよいレンズと思われるが,解像度については期待できない。