チノン

スプラッシュAF

CHINON / SPLASH AF

 このカメラを見た瞬間,レンズまわりのゴムリングに目をひかれるであろう。裏蓋は,ロックレバーによってしっかりとボディに押しつけられており,開いてみるとその周囲にもゴムリングが詰められている。これは,どこからどうみても,防水性を強く意識したカメラである。水深50mでの撮影も可能な「ニコノス (NIKONOS)やSEA&SEA「モーターマリンII-EX (MotorMarine II-EX)」ほどではないが,水深3mでの撮影が可能とされているニコン「ピカイチカリブ (Nikon L35AWAD)」とかわらないタフさをそこから感じとることができる。
 ところがどっこい,このカメラは水中撮影には対応していないとのこと。カメラ背面には「ALL WEATHER PROOF」という表示があり,いわゆる「日常生活防水」カメラということだ。濡れても大丈夫,というくらいに考えておくのが無難だろう。カメラ名の「SPLASH」は「泥や水などがはねる」という意味で,そのような状況への対応が意識されたカメラということである。1986年に,35mm判フルオートカメラ(フラッシュ内蔵,AE,AF,電動巻き上げ)としてはじめて商品化されたとされる,オリンパス「ぬれてもピカソ (OLYMPUS AF-1)」と同程度の防水性能ということだろうが,「ぬれてもピカソ」よりも,チノン「スプラッシュAF」のほうが,はるかに防水カメラっぽくてカッコイイのである。見方を変えれば,「見た目のカッコだけ」ということになるのかもしれないが。


CHINON SPLASH AF, Body No.169620
撮影レンズCHINON LENS 35mm F3.9 3群3枚
露出調節プログラムAE
ピント調節アクティブAF 1.3m〜
内蔵フラッシュGN (ISO100)電源単3乾電池 2本
発売1988年