東芝

アレグレットPDR-2

TOSHIBA / Allegretto PDR-2

 固定焦点で,液晶モニタも,内蔵フラッシュもない,簡便な33万画素ディジタルカメラである。ウェブページで扱う画像をつくるにはこの程度の性能でも十分であるが,液晶モニタがない点は少し物足りない。撮った画像をすぐに確認できるという,ディジタルカメラならではの特徴がスポイルされているからだ。しかし,当時としてはめずらしく撮像素子がCMOSタイプのものを採用していることもあって,電力消費がかなり抑えられている。CR-123A電池を入れておけば,しばらく電源の心配はない。また,VGAクラスのディジタルカメラとして,発売当時は最軽量の小型軽量ボディを誇っていた。

 記録した画像は,スマートメディアに記録されるようになっている。本体の一部がPCカードの形状になっており,PCカードスロットのあるパーソナルコンピュータに直接挿入して,画像を転送することができた。このようにパーソナルコンピュータの周辺機器としての機能は充実しているといえるが,カメラに三脚穴がない。メカニカルシャッターを搭載して比較的スローシャッターが切れるようになっているが,その性能が生かしきれない。このあたりは,カメラ専門メーカーではないがゆえの見落としだろうか?

TOSHIBA Allegretto PDR-2, Body No. ---
撮像素子タイプ1/4型 CMOS 撮像素子画素数30万画素
記録画素数640ピクセル×480ピクセル
撮影レンズ4.9mm F2.8
シャッター速度1/8〜1/1000秒 ピント調節固定
記録メディア3.3Vスマートメディア(2MB〜4MB)
電源CR123Aリチウム電池 1本
発売1997年8月

TOSHIBA PDR-2

なにしろ,画素数が少なすぎる。レンズも,あまりよいものではないようで,細かい記録には不向きである。全体に無理にコントラストをあげて解像感を高めようとしているのだろうか,これでも文字がなんとか読めそうに感じられる。

TOSHIBA PDR-2

明暗差の大きな被写体も,苦手とするようだ。