リコー

オートハーフS

RICOH / AUTOHALF S

 1962年に発売された初代リコー「オートハーフ」に,セルフタイマーを搭載するなどの細かい改良を加えたカメラである。ボディは初代「オートハーフ」にくらべて少し大きくなったが,非常に美しいスタイルの魅力的なボディは継承された。角に丸みを帯びた金属ボディは,見た目にも美しく手にもなじみやすい。定評のある富岡製の3群4枚構成レンズを搭載するが,ピントは2.5mに固定されているためか,遠景の描写はまったくダメで,風景写真には適さない。しかし,近距離の描写は,たいへん鮮やかでシャープなものである。まさにファミリーカメラとして,多くの家族の楽しいひとときを写してきたことだろう。


RICOH AUTOHALF S, No.42157
撮影レンズRICOH 25mm F2.8
シャッター速度AE 1/125, Flash 1/30
絞り2.8〜22
露出セレン光電池による自動露出
ピント調節固定
発売1965年

RICOH AUTOHALF S, GOLD100

遠距離の描写にはつらいものがあるが,近距離の描写は十分すぎるものがある。一般の人が記念写真などを撮るには,まさにもってこいのカメラだ。コンパクトで美しいボディは,持ち歩くことにも喜びをあたえてくれるし,フルオートカメラであり,ハーフサイズであることもあって,気軽にどんどん撮ることができる。