1988年に発売された「IZM300」は,オリンパス「IZM (イズム)」シリーズ最初のモデルである。日本カメラショー「カメラ総合カタログ vol.91」(1998年)には,「全く新しい設計イズムから生まれた機能,フォルムともに斬新な,新世代の35ミリカメラ」と書かれている。「イズム」という言葉には「主義」「主張」などの意味があり,従来のカメラとは基本的な考え方の異なるカメラである,ということを強調したいネーミングということに思われる。ところがオリンパスのWebページによれば,この翌年,1989年に発売された「IZM200」を「自社開発初となるズームコンパクト機」(*1)として紹介しているのだが,「IZM300」は他社からのOEM製品ということだろうか。 このころ,当時としては大きめのズームレンズを搭載したやや高価なコンパクトカメラや,レンズ固定式のフルオート一眼レフカメラなどが,各社から発売された。システム一眼レフカメラとコンパクトカメラとの橋渡しをするものとして「ブリッジカメラ」と呼ばれた。「IZM300」は,そのようなカメラの1つとされる。「IZM300」のオートフォーカスは,パッシブ式の高精度(350ステップ)なもので,レンズは38mm F4.5〜105mm F6.0というコンパクトカメラとしては大口径のもので,数値的には一眼レフカメラ用レンズに近いものとなっている。これが「全く新しい設計イズム」を形にあらわしたものだ,ということか。
「IZM」シリーズはこの後,一眼レフ形式の「IZM400」が発売され,さらにアクティブ式AFで2倍ズームレンズのコンパクトカメラらしい「IZM220」などのIZM200シリーズへと続く。
*1 オリンパスの歩み:全自動ズームカメラ (オリンパス)
1988年に発売された「IZM300」は,オリンパス「IZM (イズム)」シリーズ最初のモデルである。日本カメラショー「カメラ総合カタログ vol.91」(1998年)には,「全く新しい設計イズムから生まれた機能,フォルムともに斬新な,新世代の35ミリカメラ」と書かれている。「イズム」という言葉には「主義」「主張」などの意味があり,従来のカメラとは基本的な考え方の異なるカメラである,ということを強調したいネーミングということに思われる。ところがオリンパスのWebページによれば,この翌年,1989年に発売された「IZM200」を「自社開発初となるズームコンパクト機」(*1)として紹介しているのだが,「IZM300」は他社からのOEM製品ということだろうか。
このころ,当時としては大きめのズームレンズを搭載したやや高価なコンパクトカメラや,レンズ固定式のフルオート一眼レフカメラなどが,各社から発売された。システム一眼レフカメラとコンパクトカメラとの橋渡しをするものとして「ブリッジカメラ」と呼ばれた。「IZM300」は,そのようなカメラの1つとされる。「IZM300」のオートフォーカスは,パッシブ式の高精度(350ステップ)なもので,レンズは38mm F4.5〜105mm F6.0というコンパクトカメラとしては大口径のもので,数値的には一眼レフカメラ用レンズに近いものとなっている。これが「全く新しい設計イズム」を形にあらわしたものだ,ということか。
「IZM」シリーズはこの後,一眼レフ形式の「IZM400」が発売され,さらにアクティブ式AFで2倍ズームレンズのコンパクトカメラらしい「IZM220」などのIZM200シリーズへと続く。
*1 オリンパスの歩み:全自動ズームカメラ (オリンパス)