世界ではじめて商品化された自動焦点カメラ,初代「ジャスピンコニカ」である。「ジャスピンコニカ」が登場した日から,自動焦点カメラは「夢」ではなく「現実」になった。「夢」がかなえられたカメラだから,当然,大ヒット商品になった。最近のフルオートコンパクトカメラは,このカメラをひたすら改良しつづけてきたものにすぎない。ジャスピンコニカを知らずして,コンパクトカメラを語ることなかれ。これこそまさに,エポックメイキングなカメラ,歴史に残るべき名機なのである。 センサによる測距結果をメカニカル的に伝えるしくみをもっており,フォーカスロック機能は搭載されていない。また,ファインダー内には,露出情報も距離情報も表示されない。一方,カメラ前面に測距結果を示す指針がある。撮影後に,意図したピントになっているかどうかを確認することが必要だったということだろう。
シャッターレリーズボタンを押すだけで,露出もピントもちゃんとあった写真が写る。「ジャスピンコニカ」は,そんなカメラである。今では「そんなものはあたりまえ」というだろうが,このカメラが発売されたとき,ピントをカメラが合わせてくれるというのは,画期的なできごとだったのである。「PENTAX 645N」発売時の広告には「夢だった。」と書いてあったが,あんなものは夢でもなんでもないのである。「ジャスピンコニカ」の登場こそ,まさに「夢だった。」ことが実現されたのである。 自動焦点調節機構は画期的であったが,なんといっても世界ではじめて商品化された機能である。測距ポイントが中央の1点であり,フォーカスロック機構もなく,測距可能な状態かどうかなどを確認する術もない,そういう意味ではまったく信頼ならないカメラである。カメラ前面に,測距結果を表示する指針があり,撮影後にこれを見て,正しく測距されたかどうか判断するようになっている。もっとも,最近のAFコンパクトカメラは,合焦可能かどうかのインジケーターが点灯するくらいで,ピントをどれだけの距離に合わせてくれたのかは表示されないものばかりだ。そういう意味では,C35AFの方が,信頼できる機械である,ということもできる。 肝心の写り具合であるが,例のとおり,ピントがあったときは,十分にシャープでコントラストも適度にある,好感の持てる描写を見せてくれる。問題は,ピントをはずしてしまうコマが,ときどき含まれてくることである。同じレンズを使った,目測式の「ピッカリコニカ (C35EF)」の方が,より実用的かもしれない。
「フラッシュクローズアップ」というオプション品を使うことで,およそハガキ2枚分の範囲を接写できるようになる。「フラッシュクローズアップ」については,コニカC35EF(初代ピッカリコニカ)の項目を参照。
これは,「コニカおもしろレンズ」という。パッケージには「ピッカリコニカ」「ジャスピンコニカ」のロゴが印刷されており,純正のオプション品に思われる。 中身は,特殊効果フィルタである。具体的には,人を太めに(あるいは細めに)写せるというものだ。このような効果をもつフィルタは,たとえばケンコーでは「マジックポートレイト」という名称で販売されている。 箱に価格等が記載されていないこと,および,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」にも記載が見当たらないことから,これは別売品ではなく,なんらかのキャンペーンにおけるサービス品だったものと想像する。
世界ではじめて商品化された自動焦点カメラ,初代「ジャスピンコニカ」である。「ジャスピンコニカ」が登場した日から,自動焦点カメラは「夢」ではなく「現実」になった。「夢」がかなえられたカメラだから,当然,大ヒット商品になった。最近のフルオートコンパクトカメラは,このカメラをひたすら改良しつづけてきたものにすぎない。ジャスピンコニカを知らずして,コンパクトカメラを語ることなかれ。これこそまさに,エポックメイキングなカメラ,歴史に残るべき名機なのである。
センサによる測距結果をメカニカル的に伝えるしくみをもっており,フォーカスロック機能は搭載されていない。また,ファインダー内には,露出情報も距離情報も表示されない。一方,カメラ前面に測距結果を示す指針がある。撮影後に,意図したピントになっているかどうかを確認することが必要だったということだろう。
Konica C35AF (Hexanon 38mm F2.8), GOLD100
シャッターレリーズボタンを押すだけで,露出もピントもちゃんとあった写真が写る。「ジャスピンコニカ」は,そんなカメラである。今では「そんなものはあたりまえ」というだろうが,このカメラが発売されたとき,ピントをカメラが合わせてくれるというのは,画期的なできごとだったのである。「PENTAX 645N」発売時の広告には「夢だった。」と書いてあったが,あんなものは夢でもなんでもないのである。「ジャスピンコニカ」の登場こそ,まさに「夢だった。」ことが実現されたのである。
自動焦点調節機構は画期的であったが,なんといっても世界ではじめて商品化された機能である。測距ポイントが中央の1点であり,フォーカスロック機構もなく,測距可能な状態かどうかなどを確認する術もない,そういう意味ではまったく信頼ならないカメラである。カメラ前面に,測距結果を表示する指針があり,撮影後にこれを見て,正しく測距されたかどうか判断するようになっている。もっとも,最近のAFコンパクトカメラは,合焦可能かどうかのインジケーターが点灯するくらいで,ピントをどれだけの距離に合わせてくれたのかは表示されないものばかりだ。そういう意味では,C35AFの方が,信頼できる機械である,ということもできる。
肝心の写り具合であるが,例のとおり,ピントがあったときは,十分にシャープでコントラストも適度にある,好感の持てる描写を見せてくれる。問題は,ピントをはずしてしまうコマが,ときどき含まれてくることである。同じレンズを使った,目測式の「ピッカリコニカ (C35EF)」の方が,より実用的かもしれない。
「フラッシュクローズアップ」というオプション品を使うことで,およそハガキ2枚分の範囲を接写できるようになる。「フラッシュクローズアップ」については,コニカC35EF(初代ピッカリコニカ)の項目を参照。
これは,「コニカおもしろレンズ」という。パッケージには「ピッカリコニカ」「ジャスピンコニカ」のロゴが印刷されており,純正のオプション品に思われる。
中身は,特殊効果フィルタである。具体的には,人を太めに(あるいは細めに)写せるというものだ。このような効果をもつフィルタは,たとえばケンコーでは「マジックポートレイト」という名称で販売されている。
箱に価格等が記載されていないこと,および,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」にも記載が見当たらないことから,これは別売品ではなく,なんらかのキャンペーンにおけるサービス品だったものと想像する。