1950年代後半になると,各社からさまざまな一眼レフカメラが発売されるようになってきた。 距離計連動のビューファインダーシステムカメラで一定の高い評価を維持していたキヤノンが一眼レフカメラを発売したのは,ニコンと同様に,1959年になってからのことである。1959年5月に発売された初代の「キヤノンフレックス」は,完全自動絞りを実現した「スーパーキヤノマチックレンズ」を用意するなど,高性能をアピールしていた。しかし,同時期に発売された「ニコンF」が,交換レンズ等に互換性のある下位モデル「ニコレックスF」を発売するのが3年後の1962年であるのに対し,キヤノンはさっそく翌年には,廉価版の「キヤノンフレックスRP」を発売している。それと同時期に,性能をアップさせた(最高速1/2000秒シャッター搭載)上位モデル「キヤノンフレックスR2000」も発売している。現在,これらのモデルを中古カメラ店で見かけることは,けっして多くない。 これらのことからは,キヤノンフレックスのシリーズは,販売面ではニコンFほどの成功には至らなかった,ということが考えられる。
キヤノンフレックスとスーパーキヤノマチックレンズのシステムは,その後,絞り連動機構を変更した「FLレンズ」が用意された,「キヤノンFX」(1964年4月発売)や「キヤノンFP」(露出計なし,1964年10月発売)にはじまるシリーズへ変更された。
「キヤノンフレックスRM」は,キヤノンフレックスのシリーズ最終モデルである。 その最大の特長は,セレン光電池式の露出計を内蔵したことにある。また,これまでの3機種のキヤノンフレックスシリーズでは,底部のトリガーレバーによるフィルム巻き上げ機構を採用していたが,「キヤノンフレックスRM」の巻き上げレバーは上部に移動した。露出計を内蔵したことと巻き上げレバーをボディに埋めこむようなスタイルにしたことによって,キヤノンフレックスRMは,非常に背の高い印象を受けるカメラになっている。
1950年代後半になると,各社からさまざまな一眼レフカメラが発売されるようになってきた。
距離計連動のビューファインダーシステムカメラで一定の高い評価を維持していたキヤノンが一眼レフカメラを発売したのは,ニコンと同様に,1959年になってからのことである。1959年5月に発売された初代の「キヤノンフレックス」は,完全自動絞りを実現した「スーパーキヤノマチックレンズ」を用意するなど,高性能をアピールしていた。しかし,同時期に発売された「ニコンF」が,交換レンズ等に互換性のある下位モデル「ニコレックスF」を発売するのが3年後の1962年であるのに対し,キヤノンはさっそく翌年には,廉価版の「キヤノンフレックスRP」を発売している。それと同時期に,性能をアップさせた(最高速1/2000秒シャッター搭載)上位モデル「キヤノンフレックスR2000」も発売している。現在,これらのモデルを中古カメラ店で見かけることは,けっして多くない。
これらのことからは,キヤノンフレックスのシリーズは,販売面ではニコンFほどの成功には至らなかった,ということが考えられる。
キヤノンフレックスとスーパーキヤノマチックレンズのシステムは,その後,絞り連動機構を変更した「FLレンズ」が用意された,「キヤノンFX」(1964年4月発売)や「キヤノンFP」(露出計なし,1964年10月発売)にはじまるシリーズへ変更された。
「キヤノンフレックスRM」は,キヤノンフレックスのシリーズ最終モデルである。
その最大の特長は,セレン光電池式の露出計を内蔵したことにある。また,これまでの3機種のキヤノンフレックスシリーズでは,底部のトリガーレバーによるフィルム巻き上げ機構を採用していたが,「キヤノンフレックスRM」の巻き上げレバーは上部に移動した。露出計を内蔵したことと巻き上げレバーをボディに埋めこむようなスタイルにしたことによって,キヤノンフレックスRMは,非常に背の高い印象を受けるカメラになっている。