フジ

フジックス DS-300

FUJI / FUJIX DS-300

 FUJIX DS-300は,3倍ズームレンズ(ライカ判のカメラで35mm〜105mmのズームレンズを使用したときに相当する範囲を撮影できる)を内蔵した,デジタルカメラである。撮像素子の画素数は130万画素で,L判サイズ(127mm×89mm)でプリントするのにじゅうぶんな1280ピクセル×1000ピクセルの画像として記録するようになっていた。このカメラが発売されるより前から,業務用向けとされるデジタルカメラでは100万〜600万画素の製品が発売されていた(Kodak DCS 460など)。どれも趣味の撮影のために使うには高価なものであり,フジが1996年に発売していた130万画素の一眼レフカメラFUJIX DS-505Aはやや安価になってきていたとはいえ,標準ユーザ渡し価格は89万円となっていた。それに対して,このFUJIX DS-300のメーカー希望小売価格は248,000円で,メガピクセル機(100万画素クラスのデジタルカメラは,このようによばれていた)が一般のユーザにとっても現実的な価格になってきたのである。とはいえ,100万画素程度では,フィルムでの撮影をすべておきかえられるようなものではなく,趣味の用途として購入するにはまだまだ敷居が高いものであった。実際,このカメラも業務用途での販売が想定されていたようで,発売をアナウンスするプレスリリースでも「デジタル一眼レフと同様の高画質プロスペック」「業務にすぐ活用できるイージーオペレーション」という表現が使われていた(*1)。

カメラにはズームレンズが内蔵されているが,一眼レフ形式ではなく,光学式のビューファインダーが設けられている。また,フラッシュが内蔵されている。このことからは,いわゆる「コンパクトデジカメ」に分類されるかもしれないが,この筐体はコンパクトカメラとしては,大きなものである。あえて言えばその見た目は,中判カメラのFUJI GA645シリーズに似ている。なお,撮影した画像を確認するためのカラーモニタは,内蔵されていない。
 露出制御は,マルチモードAEになっており,プログラムAEのほか,絞り優先AE,シャッター速度優先AEやマニュアル露出も可能である。ピント調整は,オートフォーカスが基本であり,ファインダー内の表示でおおよその測距結果を確認することができる。また,マニュアルフォーカスも可能になっている。シャッター速度は1/4秒〜1/1000秒の範囲で1段刻みで選択でき,絞りはF3.5,F5.6,F8,F11の4段階から選択できる。また,感度は,ISO100とISO400が選択できる。
 最短撮影距離は0.4m(広角側)であるが,マクロモードが用意されており,そのときの最短撮影距離は0.2mとなる。
 オプション品として,エクステンションユニットEU-D3が用意されている。これをカメラ下部に装着すると,3コマまでの連写が可能になる(連写タイプのエクステンションユニットEU-D3Aを用いた場合は12コマ)。また,パーソナルコンピュータとSCSIで接続できるようになる。

FUJIX DS-300, No.7200021 (Extension Unit EU-D3, No.7200020)
撮像素子タイプ2/3型CCD 撮像素子画素数130万画素
記録画素数最大 1280ピクセル×1000ピクセル
撮影レンズFUJINON ZOOM LENS 9mm-27mm F3.5-F5.6 (ライカ判で35mm-105mm相当)
ピント調節高精度スーパーハイブリッドオートフォーカス(パッシブAF+アクティブAF+CCD AF)
(0.4m〜∞),マクロモード(0.2m〜)
露出調整プログラムAE,絞り優先AE,シャッター速度優先AE,マニュアル
露出補正 0.3EV刻み(-0.9〜1.8)
シャッター速度1/4秒〜1/1000秒
絞りF3.5,F5.6,F8,F11
記録メディアPCMCIAカード
電源リチウムイオンバッテリー(NP-510)
発売1997年4月

FUJIX DS-300, FUJINON ZOOM LENS 9mm-27mm F3.5-F5.6

FUJIX DS-300, FUJINON ZOOM LENS 9mm-27mm F3.5-F5.6


*1 https://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj185.html
高画質プロスペック&マルチファンクション 140万画素CCD採用/デジタルファイン6倍ズーム 「フジックス デジタルカメラ DS−300」新発売(富士写真フイルム株式会社,1997年3月26日)