アグファ

カラート3.5

AGFA / Karat3.5

 カメラに向かって右上のボタンを押すと,蛇腹のついたレンズボードが飛び出して撮影態勢になる「スプリングカメラ」の1つの形態である。折りたたむと非常にコンパクトになることが特徴である。
 巻き上げをしなければシャッターレリーズボタンを押すことができないなど,未露光や二重露光は防止されるようになっているが,巻上げとシャッターのチャージは連動していない。
 使用するフィルムは35mm判フィルムだが,「カラートカセット」とよばれた専用カートリッジに入ったものを使用するようになっており,現在のパトローネ入りフィルムをそのままで使うことはできない。下の作例写真は,チェンジバッグ内でパトローネからフィルムを引き出し,それを詰めて撮影したものである。この方法では,12枚撮りフィルムでなければ,フィルムがきちんと送りこまれない。それでもフィルム全部をうまく使い切ることは難しく,現像の依頼にも気を使うことになり,実用的ではない。

AGFA Karat 3.5, SOLINAR 5cm F3.5, Speria100
AGFA KARAT 3.5, Body No. CA 8858.
撮影レンズSOLINAR 5cm F3.5
シャッター速度B, 1〜1/300 (Compur)
絞り3.5〜32
ピント調節目測 1m〜
使用フィルムカラートカセット入り35mmフィルム 画面サイズ24mm×36mm
発売1937年〜1941年