タムロンのラインアップでは,とくに高性能をアピールするレンズを「SP」シリーズとしている。このレンズは,SPシリーズを代表するレンズの1つであり,多くの人に高い評価を得られるものとなった。 スペックとしては,接写を意識した中望遠レンズであるが,複写を目的に用いられる一般的な接写用レンズとは異なり,いたずらに硬調にならないように配慮された。一般の中望遠レンズに近距離撮影時の補正をおこなえるようにしたものとして設計され,その結果,なめらかでやわらかい描写をするようになっている。一般的なマクロ(マイクロ)レンズとの違いは,「ポートレートマクロ」とよばれるようになったことからも,うかがえる。 実際に接写用として使ってみると,じゅうぶんな解像力をもちながらも,ボケがなめらかで美しく描写されるという印象をもつだろう。また,このレンズをつけたカメラのファインダーを覗いただけでも,「これは,きれいに写りそうだ」という印象を受ける。 タムロンの90mmマクロレンズはのちに,オートフォーカス用のモデルや,等倍撮影に対応したモデルなどに,モデルチェンジがすすめられた。「52B」は,一連の90mmレンズの初代モデルにあたる。
外見についてはなんとも古くさい印象を受けるが,個人的にはこのモデル(あるいは次に改良された「52BB」)の描写がいちばんだと思っている。もっとも,等倍撮影に対応しF2.8になったモデルについては,ごく短期間,借りて試しただけであるが,52Bや52BBを使ったときのような驚きは得られなかった。また,ファインダーを覗いたときに「これは,きれいに写りそうだ」という印象も弱かった。
前ボケだけでなく,後ボケもなめらかで,嫌みにならない。
開放だけでなく,少し絞ったときでも,なめらかさはかわらない。絞りは多角形なので,光源のボケが角張ってしまうのは,しかたない。
とろとろにボケるなかで,ピントのあったところに鋭いラインが通るのが,このレンズの魅力。
タムロンのラインアップでは,とくに高性能をアピールするレンズを「SP」シリーズとしている。このレンズは,SPシリーズを代表するレンズの1つであり,多くの人に高い評価を得られるものとなった。
スペックとしては,接写を意識した中望遠レンズであるが,複写を目的に用いられる一般的な接写用レンズとは異なり,いたずらに硬調にならないように配慮された。一般の中望遠レンズに近距離撮影時の補正をおこなえるようにしたものとして設計され,その結果,なめらかでやわらかい描写をするようになっている。一般的なマクロ(マイクロ)レンズとの違いは,「ポートレートマクロ」とよばれるようになったことからも,うかがえる。
実際に接写用として使ってみると,じゅうぶんな解像力をもちながらも,ボケがなめらかで美しく描写されるという印象をもつだろう。また,このレンズをつけたカメラのファインダーを覗いただけでも,「これは,きれいに写りそうだ」という印象を受ける。
タムロンの90mmマクロレンズはのちに,オートフォーカス用のモデルや,等倍撮影に対応したモデルなどに,モデルチェンジがすすめられた。「52B」は,一連の90mmレンズの初代モデルにあたる。
外見についてはなんとも古くさい印象を受けるが,個人的にはこのモデル(あるいは次に改良された「52BB」)の描写がいちばんだと思っている。もっとも,等倍撮影に対応しF2.8になったモデルについては,ごく短期間,借りて試しただけであるが,52Bや52BBを使ったときのような驚きは得られなかった。また,ファインダーを覗いたときに「これは,きれいに写りそうだ」という印象も弱かった。
Nikon D1, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)
前ボケだけでなく,後ボケもなめらかで,嫌みにならない。
Nikon D2X, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)
開放だけでなく,少し絞ったときでも,なめらかさはかわらない。絞りは多角形なので,光源のボケが角張ってしまうのは,しかたない。
Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)
とろとろにボケるなかで,ピントのあったところに鋭いラインが通るのが,このレンズの魅力。