RICOH XR6は,絞り優先AE専用のシンプルで低価格な一眼レフカメラである。日本カメラショー「カメラ総合カタログ」では,vol.70(1981年2月)に「新登場」として掲載されている。このとき掲載されているリコーの一眼レフカメラは,4機種ある。それらは,XR500,XR6,XR1000S,XR-2Sという順番に掲載されている。ほかのメーカーでは,シリーズ内の最高級機種が先頭に掲載され,順に位置づけや価格が下がっていくように並べられていることが多い傾向がある。しかしこのときのリコーの並びは,その逆になっている。リコーが全体として「低価格」をアピールポイントであると考えていたのかもしれないし,最廉価機種とはいえども当時RICOH XR500は大ヒット商品だったから,あえて先頭に並べたのかもしれない。RICOH XR6以外の3機種は,ボディの基本的なデザインが共通しているように見える。一方,RICOH XR6以後の数機種もまた,基本的なデザインが共通しているように見える。このとき,一眼レフカメラの基本的なデザインを変更したようである。 RICOH XR6は絞り優先AE専用のため,操作もじつにシンプルである。ダイアルをL(ロック)の位置からAに変更し,巻き上げてピントをあわせてシャッターをレリーズするだけである。
RICOH XR6の発売価格は,「ボディのみ」で35,300円である。50mm F2レンズは9,000円なので,セットにすると44,300円,ケースも含めると46,800円となる。 このとき,RICHO XR500は「50mm F2レンズ付き」で37,300円(これに2,500円のケースをセットにすると39,800円すなわち「リコーのサンキュッパ」である),絞り優先AEとマニュアル露出が可能なRICOH XR1000Sは「くらべてみればわかります」の「ヨンハッパ」で50mm F2レンズとケースを含めて48,800円であり,当時の最上級モデルになるRICOH XR-2Sは「50mm F2レンズ付き」で56,800円である。 リコーの一眼レフカメラが,全体として低価格であることは,まちがいない。
このカメラと同時期に,測距センサやピントリングを駆動するモーターを組み込んだ,オートフォーカス用レンズAF RIKENON 50mm F2が発売された。このレンズには測距動作用のボタンがあり,カメラボディとシャッターレリーズの連動機構はない。Kマウントのカメラであれば(フラッシュなどが突き出していて物理的に取りつけられないものを除けば)どのカメラとでも組み合わせて,オートフォーカス撮影ができるようになる。 日本カメラショー「カメラ総合カタログ」vol.71(1981年4月)では,RICOH XR6とAF RIKENON 50mm F2とを組み合わせたセットが「リコーXR6 スクープアイ」として掲載されていた。 カメラボディに測距センサがないため,これを「オートフォーカス一眼レフカメラ」とよぶわけにはいかないだろうが,「オートフォーカス撮影のできる一眼レフカメラ」として市販されたものは,これがはじめての例にあたるとみなせる。
RICOH XR6は,絞り優先AE専用のシンプルで低価格な一眼レフカメラである。日本カメラショー「カメラ総合カタログ」では,vol.70(1981年2月)に「新登場」として掲載されている。このとき掲載されているリコーの一眼レフカメラは,4機種ある。それらは,XR500,XR6,XR1000S,XR-2Sという順番に掲載されている。ほかのメーカーでは,シリーズ内の最高級機種が先頭に掲載され,順に位置づけや価格が下がっていくように並べられていることが多い傾向がある。しかしこのときのリコーの並びは,その逆になっている。リコーが全体として「低価格」をアピールポイントであると考えていたのかもしれないし,最廉価機種とはいえども当時RICOH XR500は大ヒット商品だったから,あえて先頭に並べたのかもしれない。RICOH XR6以外の3機種は,ボディの基本的なデザインが共通しているように見える。一方,RICOH XR6以後の数機種もまた,基本的なデザインが共通しているように見える。このとき,一眼レフカメラの基本的なデザインを変更したようである。
RICOH XR6は絞り優先AE専用のため,操作もじつにシンプルである。ダイアルをL(ロック)の位置からAに変更し,巻き上げてピントをあわせてシャッターをレリーズするだけである。
RICOH XR6の発売価格は,「ボディのみ」で35,300円である。50mm F2レンズは9,000円なので,セットにすると44,300円,ケースも含めると46,800円となる。
このとき,RICHO XR500は「50mm F2レンズ付き」で37,300円(これに2,500円のケースをセットにすると39,800円すなわち「リコーのサンキュッパ」である),絞り優先AEとマニュアル露出が可能なRICOH XR1000Sは「くらべてみればわかります」の「ヨンハッパ」で50mm F2レンズとケースを含めて48,800円であり,当時の最上級モデルになるRICOH XR-2Sは「50mm F2レンズ付き」で56,800円である。
リコーの一眼レフカメラが,全体として低価格であることは,まちがいない。
リコーXR6 スクープアイ
このカメラと同時期に,測距センサやピントリングを駆動するモーターを組み込んだ,オートフォーカス用レンズAF RIKENON 50mm F2が発売された。このレンズには測距動作用のボタンがあり,カメラボディとシャッターレリーズの連動機構はない。Kマウントのカメラであれば(フラッシュなどが突き出していて物理的に取りつけられないものを除けば)どのカメラとでも組み合わせて,オートフォーカス撮影ができるようになる。
日本カメラショー「カメラ総合カタログ」vol.71(1981年4月)では,RICOH XR6とAF RIKENON 50mm F2とを組み合わせたセットが「リコーXR6 スクープアイ」として掲載されていた。
カメラボディに測距センサがないため,これを「オートフォーカス一眼レフカメラ」とよぶわけにはいかないだろうが,「オートフォーカス撮影のできる一眼レフカメラ」として市販されたものは,これがはじめての例にあたるとみなせる。