第1展示室/マミヤプレス用交換レンズ

マミヤセコール90mm F3.5

Mamiya-sekor 90mm F3.5 for Mamiya Press

 初代マミヤプレス用に発売された標準レンズである。後部アオリ機構を利用するときにも無限遠にピントがあわせられるように,沈胴式となっている。6×9判のとき,35mm判の38mmレンズに相当し,マミヤプレスの機動性をいかしたスナップ撮影にも手ごろなレンズとなっている。レンズはきわめてコンパクトであり,描写はいたって素直である。

Mamiya-Sekor 90mm F3.5 No.26032
焦点距離90mm 最短撮影距離1m
口径比3.5 最小絞32
レンズ構成3群4枚 フィルタ径43mm
シャッタースピードB,1〜1/500(秒)
備考沈胴式

Mamiya Press, Mamiya-sekor 90mm F3.5, E100VS

設計だけでなく外観も,いかにも古いレンズであるが,周辺部まで画像の破綻は感じられない。無理のない明るさで無理のない焦点距離のテッサー型レンズが,優秀であることの例といえるだろうか。ただ,このレンズは逆光には弱いのかもしれない。

Mamiya Press, Mamiya-sekor 90mm F3.5, EPP

こちらも,光線はやや逆光気味である。いまひとつすっきりしないのは,やはり逆光に弱いせいかもしれない。個人的に6×9判では100mmレンズを使いなれているので,90mmレンズというのは中途半端に広角で,いまひとつ使いこなせない感じがする。