浅沼商会

アクメルMD

ASANUMA / ACMEL MD

 KINGブランドで有名な,写真用品の老舗「浅沼商会」から発売された,幅84mm×奥行37mm×高さ21mmの,超小型カメラである。カートリッジにおさめられた幅9.5mmのフィルムに,8mm×11mmの画像を記録する「ミノックス判」のカメラである。15mm F3.5のレンズを搭載(絞りはF4.8に固定)し,電子制御シャッターで2秒〜1/500秒の範囲で自動調整される。ピントは目測式で,カメラ上面のレバーによって,最短30cmから∞まで調整できる。このように,露出もピントもきっちりあわせた,ちゃんとした写真を写せる仕様になっている。電源は,3Vリチウム電池CR 1/3を2個使用するが,4個のLR44でも動作する。
 発売は,1993年ころ。日本カメラショーの「カメラ総合カタログ vol.106」(1993年)には,「アクメルmini2(ミニミニ)」という愛称名でも掲載されていた。以前のモデル「アクメルミニ」(フラッシュ内蔵のACMEL MXとフラッシュなしのACMEL Mとがあった)の,シャッター速度固定,絞りは手動で調整,ピントは固定という仕様にくらべれば,大幅にスペックアップされているといえる。
 ボディはプラスチック製で,金属製カメラのような愛玩性は少ない。その分,実用的なスペックを持つことが,大きな魅力になっている。
 アクメルMDには,専用フラッシュも用意されていた。また,浅沼商会からの販売が終了した後,フジカラー販売から「MC-007」という名称でも発売された。

ACMEL MD, Body No.A5725
撮影レンズAZONON 15mm F3.5 3群4枚
シャッター速度自動調整 (2〜1/500)
絞りF4.8に固定
ピント調節目測式 0.3m〜∞
使用フィルムミノックスフィルム(8mm×11mm)
発売1993年