ペンタックス

オートロン(ブルー)

PENTAX / PC35AF (Blue)

 旭光学がはじめて市場に投入したコンパクトカメラ,初代「オートロン」のカラーモデルの1つである。ブラックモデルの翌年に発売され,他にレッド,シルバーがあったようである(レッドを見たことはあるが,シルバーを見たことはない)。機能,性能はどれも同じで,オプション品の専用ワインダーもボディと同色で用意されている。


PENTAX PC35AF, Body No.2808114
撮影レンズPENTAX LENS 35mm F2.8 5群5枚
露出調節プログラムAE
ピント調節アクティブAF方式 0.7m〜∞
内蔵フラッシュGN11 (ISO100)電源単4乾電池 2本
発売1983年 ブラックモデルは前年の発売。

 ペンタックス「オートロン」の最大の特徴は,ワインダーがオプション品として用意されていることである。すでに,キヤノン「オートボーイ」,フジ「全自動フジカ(フジカ オート7)」,コニカ「ジャスピンスーパー」など,AE,AFに加えて,電動巻き上げのカメラも多く登場していた時期である。あえてワインダーを内蔵せずにカメラを小型化することで,既存の製品との差別化を企図したのだろう。一方で,「いまは電動巻き上げがあたりまえ」という声にも対応できるように,オプション品として電動ワインダーが用意されたのだと想像するが,結果として「電動ワインダーがオプションのコンパクトカメラ」という貴重な存在になってしまったのがおもしろい。コンパクトカメラでワインダーがオプションになっているカメラは,ほかにはコシナ「CX-2」があるくらいで例が少ない。