ペンタックス

エスピオ160

PENTAX / ESPIO 160

 コンパクトカメラにズームレンズが搭載されるようになったのは,「望遠撮影をしたい」という要望に対する回答であると考えられる。コンパクトカメラに搭載された初期のズームレンズは,ズーム比が2倍程度のものが多かったが,もともとコンパクトカメラのレンズは40mm〜35mmくらいの広角気味ものが多く,2倍にしても80mm〜70mm相当にすぎない。望遠撮影をしたいという人にとっては,たぶん,これでは物足りないだろう。次第に,ズーム比の大きなズームレンズが搭載されるようになってきた。その望遠側の焦点距離はどんどん伸びて,ついに160mmにまで達したのが,この機種である。
 エスピオシリーズの特徴ともいえる,夜景モード,バルブ撮影などの機能は,モードセレクトダイアルで設定でき,操作がたいへんわかりやすく,この点はすばらしい。ズーミングのレバーを操作してレンズを望遠側にすると,レンズはまさにぐんぐん伸びていき,天狗の鼻のごとき立派な姿になる。このような長いレンズを収める必要があるためか,カメラはずいぶんと分厚く感じられる。レンズの焦点距離を伸ばすと,どうしてもカメラのコンパクトさが犠牲になってしまうようだ。また,コンパクトカメラとしてはやや大柄とはいえ,一眼レフカメラにくらべればきわめて小さいそのレンズは,160mmにしたときの開放F値はF12.5という恐るべき暗さになる。誰にでも本格的な望遠撮影を楽しめることをコンセプトにしているとは思うが,これをきちんと使いこなすにはそれなりの知識が技術,経験があったほうがよいと思う。
 なお,エスピオシリーズの望遠レンズは,このあとさらにエスカレートして,200mmにまで達するようになる。


PENTAX ESPIO160, Body No.1251451
撮影レンズSMC PENTAX ZOOM LENS 38mm-160mm F4.5-12
露出調節プログラムAE,夜景モードあり,バルブ撮影,多重露出可能。
ピント調節5点測距パッシブAF方式 0.8m〜∞
内蔵フラッシュ自動発光 発光停止可能電源CR123Aリチウム電池 1本
発売1996年