ゴコー

マクロマックス FR-350

GOKO / FR-350

 ゴコーの「マクロマックス (MacromaX)」シリーズは,世界初の「10cm接写」を実現したとするコンパクトカメラである。「マクロマックス」シリーズ最初のモデルは,APS (IX240カートリッジ)フィルム用のFR-2200 (1997年発売)で,FR-350はその翌年に発売されたパトローネ入り35mmフィルム(135)用のモデルである。
 このカメラは,ピント調整が3段階あり,シャッタースピードも3段階(1秒,1/90秒,1/300秒)あるが,基本的には「固定焦点」「固定露出」カメラである。
 被写体までの距離が1m以上あるときは,「ノーマルモード」を使う。ピントの調整は不要(固定焦点)で,やや絞りこまれた状態の円形絞り板が挿入されている。フラッシュは初期状態では自動発光になっているが,強制発光や発光禁止も設定でき,発光禁止のときには長時間露出(1秒)も可能である。
 被写体までの距離が1m〜0.3mのときは「スーパーマクロモード」を使う。ピントは固定されており,「ノーマルモード」よりも絞りこまれた状態の円形絞り板が挿入される。
 被写体までの距離が0.3m〜0.1m (=10cm)のときは「ウルトラマクロモード」を使う。ピントは固定されており,「スーパーマクロモード」よりもさらに絞りこまれた状態の円形絞り板が挿入される。
 「スーパーマクロモード」「ウルトラマクロモード」では,フラッシュの初期状態は強制発光である。絞りこまれたレンズと至近距離からのフラッシュ発光との効果で,じゅうぶんな被写界深度と光量が得られ,さらにフラッシュの発光時間が短いことからブレも防げるという合理的なしくみになっている。フラッシュの発光禁止や,発光禁止で長時間露光(1秒)も可能になっている。

「ウルトラマクロモード」での最短撮影距離は10cmだが,レンズは31mmでかなり広角気味なので,撮影倍率としてはあまり大きなものではない。


GOKO MacromaX FR-350, Body No.7014353
撮影レンズ31mm F6.7
シャッター速度1, 1/90, 1/300
ピント調節3段階切り替え
ノーマルモード (∞〜1m),スーパーマクロモード (1m〜0.3m),ウルトラマクロモード (0.3m〜0.1m)
電源CR2リチウム電池 1本
発売1998年