ダコラ

ディグネッテ

DACORA / Dignette

 西ドイツ製のレンズシャッター式の小型カメラである。Dignetteという名称のカメラは,1955年から1962年にかけて発売されていたようであり,発売年ごとに少しずつデザインが異なっている。しかし,カメラに向かって左側前面にあるシャッターレリーズボタン,左右ほぼ中央に位置する撮影レンズとその真上に配置されたファインダー,やや台形になっているシルエットなどは,共通している。「ダコラ ディグネッテ」としてのアイデンティティといえる要素であろう。
 このカメラには,45mm F3.5のDignarレンズが搭載されている。シャッター速度は,Bのほかは1/25,1/50と1/200の3段階。1/50と1/200があるのに,もっともよく使うと思われる1/100がないのは,どうしたものか。おそらくかなり簡略化されたしくみのシャッターなのだろう。
 このモデルの発売年度はよくわからないが,入手時に附属していたメモによると1958年製とのこと。

DACORA Dignette, No.460bd3
撮影レンズDignar 45mm F3.5
シャッター速度B, 1/30〜1/250
絞り2.8 〜 16
ピント調節目測式 0.9m〜
発売1958年?

DACORA Dignette, Dignar 45mm F3.5, DNP CENTURIA100

Cassar 45mm F2.8つきのDACORA dignetteより,さらに周辺減光が顕著に感じられる。また,レンズの解像度は,あまりよくない印象がある。



参考 DACORA dignette (Cassar 45mm F2.8)