ミノルタ

α-7xi

MINOLTA / α-7xi

 ミノルタαの3番目の「xi」シリーズを代表するモデルである。グリップ部のセンサとファインダー部のセンサによって,構えたときにはすで,自動露出とオートフォーカスが動作していて,すぐに撮影ができるようになる「ゼロタイムオート」機能をもつ。また,xiズームレンズと組みあわせると,ズームの操作も電動でおこなうことができる。
 ミノルタの一眼レフカメラとしてはじめてフラッシュを内蔵したのは,1世代前であるiシリーズのMINOLTA α-5700iであるが,これはフラッシュの発光部が見える状態で固定されていた。MINOLTA α-7xiは,ミノルタの一眼レフカメラとしてはじめて,ポップアップ式のフラッシュを内蔵したカメラとなった。
 初期のオートフォーカス一眼レフカメラの動作は,全体に遅く感じるものだった。MINOLTA α-7xiとxiズームレンズとの組みあわせは,後の機種とくらべても,とても動きが速く感じられる。この時期に,このような軽快に感じさせる動作を実現したことは,高く評価されるべきことだ。だが,個人的にほかのカメラの動きに慣れているせいか,ゼロタイムオートの感覚に慣れるには,しばらく時間がかかったものである。
 カメラの性能は高く評価したいが,古くなるとグリップ部のゴムがべとつくようになり,やがて崩壊してしまう。このころのミノルタαシリーズによく見られる現象で,この点については非難したい。

MINOLTA α-7xi, No.17118668
シャッター電子制御縦走り金属幕
シャッター速度B,30〜1/8000スピードライト同調1/200sec,X
露出計TTL 多分割測光,中央重点的平均測光,スポット測光
露出モードプログラムAE,絞り優先AE,シャッター速度優先AE,マニュアル
マウントミノルタα
発売1991年6月

 xiシリーズのカメラも,iシリーズではじまった「インテリジェントカードシステム」も対応している。MINOLTA α-7700i以降,モデルチェンジや追加などもあって,α-7700iでは使用できないスペックアップカードも発売されるようになった。


▲多重露光カード(MINOLTA α-7700i,α-5700iでは使用不可)

 一方,α-7xiの発売前にモデルチェンジしたカードが使えるかどうかについては,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」には明記されていない。確認するためには,現物を入手して,実際に装着してみる必要がある。
 たとえば,「ファンタジー」カードは,α-7xiに対応して機能が強化された「ファンタジー2」カードにモデルチェンジされたため,α-7xiと同時にはカタログに掲載されておらず,使えるかどうかが明記されていない。実際に装着してみたところ,「ファンタジー」はα-7xiで使用することが確認できた。