KMZ

ゼニットE

KMZ / ZENIT E

 ゼニットEは,旧ソ連製のもっともポピュラーな一眼レフカメラである。クリックリターンミラーになっているが,自動絞りをもたず,内蔵露出計は外光式となっている。1965年から1984年にかけての長期間製造されたようで,製造された台数も多く,輸出されたものも多いようである(たとえば日本向けとしては,メプロゼニットEという名称で輸出された)。ペンタプリズム部前面には,セレン式露出計の受光部があり,露出計の指針は上面から見るようになっている。
 ソ連製のカメラは,製造番号の上2桁が製造年をあらわすことが多い。それにしたがえば,このカメラは1977年に製造されたものと思われる。70年代前半までに製造されたと思われるものと比較すると,アクセサリーシューの形状や,製造番号の刻印位置などに違いが見つかる。
 なお,このカメラの正面向かって右上には,五輪マークと「MOSKVA 80」の文字がある。1980年のモスクワオリンピックを示しているものと思われるが,よく見られるモスクワオリンピック記念モデルにつけられたマークとは異なる。製造もモスクワオリンピックより数年早いと思われるので,そのマークが決まる前につけられたものであろうか?あるいは,後につけられたものであろうか?

ZENIT E, No.77312855
シャッター機械制御横走り布幕
シャッター速度B, 1/30〜1/500シンクロ1/30sec,X,M
露出計外光式セレン露出計(連動なし)露出モードマニュアル
マウントM42マウント
製造期間1965年〜1984年ころ