キヤノン

T50

Canon / T50

 それまでのAシリーズに次ぐ,新しいTシリーズの1台目となるカメラである。露出操作はプログラムAEのみとし,ワインダーを内蔵させ,コンパクトカメラのように気軽に使える新しい価値観を一眼レフカメラに与えたといえる。この後の一眼レフカメラは,各社ともワインダーを内蔵させた機種が主流になっていく。
 プログラムAEのみという割り切りは,このカメラの最大の特徴ということができる。そのため,操作部はきわめてシンプルなものになっている。専用フラッシュを使用すると,プログラムAEのまま撮影ができ,適切な絞りが自動的に選択されるようになっている。汎用フラッシュを使用するときは,レンズのAモードを解除して撮影する。このとき,シャッター速度は1/60秒になる。ボディはコンパクトであるが,やや重いと感じられる。電源が単3乾電池2本である点は当時の一般的なコンパクトカメラと同様のものであり,これは高く評価したい。

Canon T50, No.1135417
シャッター電子制御縦走り金属羽根
シャッター速度2〜1/1000 (AE)スピードライト同調1/60sec,X
露出計TTL中央部重点測光露出モードプログラムAE
マウントキヤノンFDマウント
発売1983年