ニコン

Aiニッコール 200mm F4

Nikon / Ai NIKKOR 200mm F4

 Sタイプ以前のAi方式望遠レンズである。
 一眼レフカメラ以前のビューファインダーカメラにおいては,200mmという焦点距離のレンズは,レフボックスなどのオプション品を組みあわせて一眼レフのようにして利用する特殊なレンズであった。一眼レフカメラでは,そのような超望遠レンズも扱いやすくなっている。この時代のニッコールレンズでは,20mmの超広角レンズから200mmの望遠レンズまで,とくに大口径な一部のものを除いて,フィルタ径が52mmに統一されていた。逆の言い方をすれば,この200mm F4というレンズは,フィルタ径が52mmのニッコールレンズのうちで,もっとも焦点距離が長いものとなる。中古カメラ店でこのスペックのレンズは新型旧型を問わずによく見かけるので,かなり人気商品になったものと思われる。しかしながら,長焦点側が200mmのズームレンズでは明るさがF4からF2.8のものが一般的となり,それよりも暗い普及型ズームレンズでは200mm以上の焦点距離をカバーするようになってくると,200mm F4というスペックそのものの魅力が薄れてくる。また,最短撮影距離が2mというのも,使いにくく感じるだろう。中古カメラ店においてよく見かけるレンズだが,安価に扱われることになる。
 もっとも,レンズ構成枚数が少ない単焦点レンズのため,その描写はすっきりしたものに感じられる。ズームレンズの性能があがった現在となっては出番は少ないだろうが,用途に応じて使い分けたいレンズだ。

Ai NIKKOR 200mm F4, No.192762
焦点距離200mm 口径比4
レンズ構成4群5枚
マウントニコンF Ai連動,カニ爪あり
発売 年 月発売

Nikon FM, Ai NIKKOR 200mm F4, EB
Nikon FM, Ai NIKKOR 200mm F4, EB
Nikon F3, Ai NIKKOR 200mm F4, EB

すっきりした描写の印象を受けるレンズだが,周辺部のボケがきちんとした円形になればもっとうれしいところだ。