Kodak

No.1 ポケットコダックジュニア

Kodak / No.1 Pocket Kodak Junior

 コダックの簡便なフォールディングカメラのシリーズの1つである。ピントは固定,シャッター速度も1速のみ(およびB),絞りも4段だけで,いずれも露光時間やF値の表示がない。また,レンズは無名で,焦点距離の表示などもない。画面サイズはおよそ6cm×9cmの,いわゆるブローニー判である。
 このタイプのカメラの特徴は,折りたたむとたいへんにコンパクトになることである。当時,これがどのように使われたのか,想像するのも楽しいだろう。
 このカメラは,カラーバリエーションが設定されており,ボディーカラーは,このような茶色を含めて3種類用意されていたとのことである。ところで,このカメラの蛇腹の状態はよいが,もともとは,蛇腹も本体と同じ色であったらしい。このカメラは,後年に蛇腹を交換されたようだ。

No.1 Pocket Kodak Junior, Lens No.37610
レンズ無名,焦点距離 不明 (100mm F11くらい?)
絞り1〜4の4段階 (F11〜F32くらい?)
シャッター速度T,I (KODO No.0) (Iは,1/50secくらい?)
ピント調節固定焦点
フィルム送りノブ巻き上げ,赤窓式
画面サイズ6cm×9cm 発売1929年

No.1 Pocket KODAK Junior, 100 ACROS

 スペック的には「写ルンです」並みのものを予想するのだが,フィルムの面積が大きい分だけ,ゆとりをもった画像が得られるようである。ほとんど等倍のプリントでも十分に見られる大きさになるのだから,やはりフィルムのサイズが大きいほどなにかと有利ということだ。