第二次世界大戦後の「リコーフレックス」は,板金ボディ,前玉回転(ギア連動)式ピント合わせを採用した,廉価版二眼レフカメラの代表といえるシリーズである。 「リコーフレックスVII」は,前モデルの「リコーフレックスVI」に対して,ファインダー部分に改良が加えられている。透視ファインダー機構を利用してアイレベルに構えるとき,ファインダーを覗く目だけでなく両目を開けて見ることで,被写体にブライトフレームが重なっているように見えるのである。これは,ファインダーフード上面に開けられた四角形状のスリットを利用したものである。この機構は,翌年の「リコーフレックスVIIs」にも引き継がれている。 ここで紹介するボディは,そのような「リコーフレックスVII」に,1秒から1/500秒をカバーする「セイコーシャ・ラピッド」シャッターを搭載した高級バージョンである。価格は,当時のほかのリコーフレックスよりも高い,ケース付き¥10,500であった。それでも,他社の二眼レフカメラにくらべれば,むしろ安いものだったようである。 巻き上げは,赤窓式である。これは,裏蓋にある赤い窓を通じて,120フィルムの裏紙に印刷された数字を読み取りながら,撮影者が自分で適切な量だけフィルムを送っていく方法である。暗いときにその数字が読み取れないという「欠点」もあるが,もっとも故障が起こらないという意味で,信頼性が高い方法であるともいえる。
カメラのシリアルナンバーとしては,シャッター部の上部に記されているものを記載している。
第二次世界大戦後の「リコーフレックス」は,板金ボディ,前玉回転(ギア連動)式ピント合わせを採用した,廉価版二眼レフカメラの代表といえるシリーズである。
「リコーフレックスVII」は,前モデルの「リコーフレックスVI」に対して,ファインダー部分に改良が加えられている。透視ファインダー機構を利用してアイレベルに構えるとき,ファインダーを覗く目だけでなく両目を開けて見ることで,被写体にブライトフレームが重なっているように見えるのである。これは,ファインダーフード上面に開けられた四角形状のスリットを利用したものである。この機構は,翌年の「リコーフレックスVIIs」にも引き継がれている。
ここで紹介するボディは,そのような「リコーフレックスVII」に,1秒から1/500秒をカバーする「セイコーシャ・ラピッド」シャッターを搭載した高級バージョンである。価格は,当時のほかのリコーフレックスよりも高い,ケース付き¥10,500であった。それでも,他社の二眼レフカメラにくらべれば,むしろ安いものだったようである。
巻き上げは,赤窓式である。これは,裏蓋にある赤い窓を通じて,120フィルムの裏紙に印刷された数字を読み取りながら,撮影者が自分で適切な量だけフィルムを送っていく方法である。暗いときにその数字が読み取れないという「欠点」もあるが,もっとも故障が起こらないという意味で,信頼性が高い方法であるともいえる。
カメラのシリアルナンバーとしては,シャッター部の上部に記されているものを記載している。